精選版 日本国語大辞典 「なりけり」の意味・読み・例文・類語
なり‐・けり
① 物語として、過去の事柄に関する断定を表わす。
(イ) …に在った。
※伊勢物語(10C前)三九「おほん葬(はぶり)の夜、その宮の隣なりける男、御葬見むとて」
(ロ) …であった。
② (多く終止法で) 気がついてみれば…であった、…であったのだなあなどの詠嘆の意を表わす。
※万葉(8C後)一八・四〇七八「恋ふといふはえも名づけたり云ふすべのたづきも無きは吾が身奈里家利(ナリケリ)」
※浄瑠璃・敵討御未刻太鼓(1727)馬揃へ「マア一寸延れば尋のびると、なりけりにして置たが」
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