褞袍(読み)ドテラ

デジタル大辞泉 「褞袍」の意味・読み・例文・類語

どてら【褞袍/縕袍】

大きめに作り、綿を厚く入れた広袖着物防寒・寝具用。主に男子が用いる。丹前たんぜん 冬》「星移り物変り―古びけり/草城
[類語]綿入れ丹前

うん‐ぽう〔‐パウ〕【××袍/××袍】

保温・防寒用として綿を入れた着物。どてら。丹前。綿入れ。

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改訂新版 世界大百科事典 「褞袍」の意味・わかりやすい解説

褞袍 (どてら)

防寒用の和服の部屋着。男物が主だが,子ども物もあった。長着よりも大きめに仕立てた厚綿入れで,広袖,襟に黒繻子綿ビロード掛襟をする。ててら(労働用の短いじゅばん)の転化したもので,太ててらの類。江戸時代木綿や絹紬で作り,長着の上に引っかけて着た。職人などは絹紬のどてらに六尺帯を締めて外出した。夜着にも用いたところから丹前と搔巻(かいまき)の中間的存在と考えられる。
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普及版 字通 「褞袍」の読み・字形・画数・意味

【褞袍】うんぼう(ばう)

ぬのこ。どてら。〔後漢書、桓鸞伝〕少(わか)くして操行を立て、褞袍糟、盈餘(えいよ)を求めず。

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