とんぶり

精選版 日本国語大辞典 「とんぶり」の意味・読み・例文・類語

とんぶり

〘副〙 =どんぶり
落語・入れ髪(1890)〈三代目三遊亭円遊〉「トブーリトブーリと岸を洗ふ浪の音は誠に淋しいもので、トンブリ投(やっ)て仕舞へば夫れっ切りの事で」

とんぶり

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デジタル大辞泉 「とんぶり」の意味・読み・例文・類語

とんぶり

ホウキギの実。あわに似ており、三杯酢などにして食べる。形状食感などから、畑のキャビア・陸のキャビアとよばれる。

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事典 日本の地域ブランド・名産品 「とんぶり」の解説

とんぶり[果菜類]

東北地方秋田県地域ブランド
主に大館市で生産されている。畑のキャビアや陸のカズノコなどと呼ばれるほうき草を加工したものが、とんぶり。直径1mm〜2mmの小さな緑色の実は、プツプツとした歯触りがある。味が淡白であるため、他の食材とあわせて食べるのが一般的。収穫された実は1週間ほど天日で乾燥させる。よく乾燥したとんぶりの実は、翌年の春まで加工されて各地出荷となる。秋田伝統野菜

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百科事典マイペディア 「とんぶり」の意味・わかりやすい解説

とんぶり

ずぶしとも。ホウキギの実。かつては秋田,山形など一部地域食用とするにすぎなかったが,近年生産量が増大している。ふつう蒸して水にさらして皮を除き,ダイコンおろし,すったとろろ芋にあえる。緑褐色で形,味ともキャビアに似るといわれる。

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世界大百科事典(旧版)内のとんぶりの言及

【山菜】より

…食べるのはやわらかい茎と根で,茎はゆでて浸し物,あえ物に,根は生のままとろろ状にすりおろし,みそ,しょうゆなどで調味して食べる。(7)とんぶり アカザ科の一年草ホウキギの実。ホウキギは古名箒木(ははきぎ),ホウキグサともいい,葉や実を除いて草ぼうきをつくる。…

【ホウキギ(箒木)】より

…果実は宿存する花被に包まれ,中に1個の種子がある。種子は含油量が多く,秋田県ではとんぶりと呼ばれ,食用となる。種子にはサポニンが含まれる。…

※「とんぶり」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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