とし

精選版 日本国語大辞典 「とし」の意味・読み・例文・類語

と‐し

[1] (格助詞「と」または断定助動詞「たり」の連用形の「と」に副助詞「し」の付いたもの) 「と」を強調して表わす。
万葉(8C後)四・四八九「風をだに恋ふるはともし風をだに来む登時(トシ)待たば何か嘆かむ」
方丈記(1212)「ありとしある人」
[2] (完了の助動詞「つ」の連用形「て」に過去の助動詞「き」の連体形「し」の付いた「てし」にあたる上代東国方言) …てしまった。
※万葉(8C後)二〇・四三九〇「群玉のくるにくぎさしかため等之(トシ)妹が心は揺(あよ)くなめかも」

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デジタル大辞泉 「とし」の意味・読み・例文・類語

と‐し

[連語]《格助詞「と」+副助詞「し」》「」を強めていう語。「生きとし生けるもの」

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普及版 字通 「とし」の読み・字形・画数・意味

糸】とし

ねなしかずら。女。〔文選古詩十九首、八〕(ぜんぜん)たる生の竹 根を結ぶ泰山の阿(くま) 君と新婚を爲す 絲、女に附く 絲生ずるに時り 夫會するに宜り 千里く婚を結ぶ 悠悠として山河

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糸】とし

根無しかずら。

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肆】とし

肉屋

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