たんなり(読み)タンナリ

デジタル大辞泉 「たんなり」の意味・読み・例文・類語

たん◦なり

[連語]《完了の助動詞「たり」の連体形に伝聞推定の助動詞「なり」の付いた「たるなり」の音変化》…たそうだ。…たらしい。
「君は小督こがうゆゑにおぼしめし沈ませ給ひ―◦なり」〈平家・六〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「たんなり」の意味・読み・例文・類語

たん‐・なり

(完了の助動詞「たり」の連体形「たる」(一説に、終止形「たり」)の撥音便形に、伝聞推定の助動詞「なり」の付いたもの) …たようだ。…たそうだ。撥音「ん」は無表記の場合が多い。→たなり
源氏(1001‐14頃)若菜上「かかる御定めども出できたんなるをりに」

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