たわし(束子)(読み)たわし

百科事典マイペディア 「たわし(束子)」の意味・わかりやすい解説

たわし(束子)【たわし】

わらシュロの毛を束ね食器等のよごれを洗う道具。堅いシュロやヤシ果実繊維を使用した楕円形の亀の子たわし(1908年西尾正左衛門の考案)が代表的。同様の目的で合成繊維スチールウールなどのものも使用されている。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版 「たわし(束子)」の意味・わかりやすい解説

たわし【たわし(束子)】

わら(藁)やシュロの毛を切って束ね,鍋や桶をみがき洗う道具。柳田国男《方言覚書》によれば東京でもいくつかの名で呼んでいたが,亀の子束子という商品が盛んに売れたため〈たわし〉となったといい,束子は当て字で意味は不明としている。さらに,東北で〈もだら〉〈もったら〉と呼ぶのは持ち手藁がつまったもの,岩手で〈とぎたら〉と呼ぶのは磨ぎ手藁,奈良で〈なわどら〉〈けどら〉というのは材料の縄,毛を冠したものであり,また〈ささら(簓)〉〈したら〉〈そうら〉と呼ぶ地方があるのは,ささらの名と混同したものと述べている。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

今日のキーワード

エルニーニョ現象

《El Niño events》赤道付近のペルー沖から中部太平洋にかけて、数年に1度、海水温が平年より高くなる現象。発生海域のみならず、世界的な異常気象の原因となる。逆に海水温が下がるラニーニャ現象も...

エルニーニョ現象の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android