その他の自然毒による食中毒(読み)そのたのしぜんどくによるしょくちゅうどく

家庭医学館 の解説

そのたのしぜんどくによるしょくちゅうどく【その他の自然毒による食中毒】

[どんな病気か]
 食中毒をおこす植物類には、キノコ以外にもつぎのようなものがあります。
■ジャガイモ中毒
 ジャガイモの発芽(はつが)した部分には、ソラニンという毒素が含まれていて、食べると数時間で腹痛などの胃腸障害、めまい、眠け、軽い意識障害がおこることがあります。また、腐敗(ふはい)したジャガイモには、セブシンという毒素が生成されて、中毒がおこります。
 ジャガイモは、新芽と緑色の部分を深くえぐりとり、腐りかかった部分も完全に取り除いて調理しましょう。ソラニンは比較的熱に強いので、ジャガイモは、よく加熱して食べましょう。
青梅銀杏ぎんなん)の中毒
 青梅には、アミグダリンという青酸化合物(せいさんかごうぶつ)が含まれています。
 銀杏も、季節によっては青酸化合物が含まれていて、酸素によって分解し青酸が生じます。
 この青酸は、胃腸や脳に重い障害をおこす猛毒ですが、十分に加熱して食べれば中毒はおこりません。
■その他
 食用と誤って中毒をおこすものに、ドクゼリドクウツギ、シマミ、ハシリドコロチョウセンアサガオトリカブトヒガンバナなどがあります。

出典 小学館家庭医学館について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android