しょぼしょぼ

精選版 日本国語大辞典 「しょぼしょぼ」の意味・読み・例文・類語

しょぼ‐しょぼ

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
小雨がしとしとと、陰気に降り続くさまを表わす語。しょぼりしょぼり。
※御湯殿上日記‐明応二年(1493)五月二日「雨しよほしよほとふる」
野菊の墓(1906)〈伊藤左千夫〉「小雨のしょぼしょぼ降る渡場に」
② 雨や水にぬれて、みじめなさまを表わす語。
※かた言(1650)二「袖袂などの雨露にしとどにぬれたるを、しほしほといふはよろしけれど、じぽじぽぞ、じっぽりぞなど云は如何。しょぼしょぼ、しっぽりなどはよろしかるべし」
③ 髪、ひげなどがまばらで、みすぼらしいさまを表わす語。ちょぼちょぼ。
※波形本狂言・牛盗人(室町末‐近世初)「四つ五つの比、髪もしょぼしょぼはえて、牛にも午(うま)にもふまれぬやうになったれば」
④ 疲れたり、年老いたり、泣いたり、病気などして、目をはっきりと見開いていられず、涙にうるんで、まばたきするさまを表わす語。
滑稽本・八笑人(1820‐49)初「そこで亦眼のしょぼしょぼした鼻のひらったい」
⑤ ためらい、落ち着きのなさ、卑屈などの気持から目をしばたたくさまを表わす語。
※滑稽本・七偏人(1857‐63)初「その面(つら)は何様(どう)したんだ。烟にむせた貉の様に、目ばっかりしょぼしょぼやって」
⑥ 気が弱り力がぬけて哀れなさま、老い衰えてわびしげなさまなどを表わす語。
※杜詩続翠抄(1439頃)一四「今蘓荊揚にいく也。しょほしょほといく事」
田舎教師(1909)〈田山花袋〉二五「しょぼしょぼとしほたれた姿で帰って来る」
[2] 〘形動〙
① (一)②に同じ。
※おあんさま(1965)〈大原富枝〉「頭から渋紙一枚被ってはいたが、腰から下はしょぼしょぼに濡れていた」
② (一)④に同じ。
※童謡・豚の子(1927)〈与田準一〉「豚の子は、目がショボショボだ。まばゆそに、日に照られてる」
[3] 〘名〙 幼女の結う髷(まげ)の名。〔東京年中行事(1911)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「しょぼしょぼ」の意味・読み・例文・類語

しょぼ‐しょぼ

[副](スル)
雨があまり激しくなく降りつづくさま。「雨がしょぼしょぼ(と)降り続く」
疲れなどで、目をはっきりあけられず、しきりにまばたきをするさま。「眠くて目がしょぼしょぼ(と)する」
力が衰えて、見るからにわびしそうなさま。「しょぼしょぼ(と)した後ろ姿
[類語](1しとしとぽつぽつぱらぱらばらばらざあざあどうどうがばがばごぼごぼじゃあじゃあざぶざぶどくどくだらだら淙淙そうそう渾渾こんこん滔滔とうとう/(2まばたくまたたまじろぐしばたたくぱちつかせるぱちくり見えにくい陰る霞む曇るおぼろかき曇るぼやけるぼけるかすれるぼんやり朦朧もうろうどろん不透明ほのかかすかほんのりうっすらおぼろげうすうす淡いぼうっとぼやっと不鮮明もやもやほの見えるしょぼつく茫茫ぼうぼう不可視/(3しょんぼりぽつねんと悄然意気消沈しおしおすごすごしょぼくれるしょぼたれるしょぼんとしゅん意気阻喪落胆がっかりがっくりげっそり失望絶望失意幻滅脱力虚脱・失墜感・気落ち気抜け拍子抜け力抜け腑抜け力落とし

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