しめやか

精選版 日本国語大辞典 「しめやか」の意味・読み・例文・類語

しめ‐やか

〘形動〙 (「やか」は接尾語)
性質有様などがしっとりと落ち着いて、もの静かなさま。ひっそりと静かなさま。ゆったりと落ち着いたさま。
書紀(720)持統即位前(北野本訓)「天皇深沈(シメヤカ)にして大度(おほきなるのり)(ま)します」
源氏(1001‐14頃)手習「雨など降りてしめやかなる夜、めして夜居にさふらはせ給ふ」
女性容姿態度のしとやかなさま。
※源氏(1001‐14頃)乙女「かたなりに見え給へど、いと、こめかしう、しめやかに、美くしきさまし給へり」
③ 人の気分が沈んでもの悲しげなさま。しんみりとしたさま。
※源氏(1001‐14頃)乙女「あまりしめやかにかくなものし給そ。何とか、かう、ながめがちに思ひいれ給ふべき」
④ 話などをしみじみとするさま。
※源氏(1001‐14頃)明石「御物語しめやかにありて、夜に入りぬ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「しめやか」の意味・読み・例文・類語

しめ‐やか

[形動][文][ナリ]
ひっそりと静かなさま。心静かに落ち着いているさま。「しめやかに語り合う」
気分が沈んでもの悲しげなさま。しんみりとしたさま。「通夜しめやかに行われる」
女性の容姿・態度がしとやかなさま。
「いとこめかしう―に、美しきさまし給へり」〈少女
[派生]しめやかさ[名]
[類語]しんみり静かひそやか静寂静粛静閑閑静閑散閑寂清閑しじま森閑深深しんしん森森しんしん沈沈ちんちんせき・じゃく寂然せきぜん・じゃくねん寂寂せきせき・じゃくじゃくげき闃然げきぜん粛然ひっそりしんとしいんと音無し無音微音静まり返る水を打ったよう

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