精選版 日本国語大辞典 「しとど」の意味・読み・例文・類語
しとど
〘副〙 (多く「に」を伴って用いる。古くは「しとと」か) はなはだしく濡れるさまを表わす語。びっしょり。ぐっしょり。じとじと。
① 雨、露などにびっしょり濡れるさまを表わす語。
※伊勢物語(10C前)一〇七「蓑も笠もとりあへで、しととに濡れて」
② 涙、汗などにぐっしょり濡れるさまを表わす語。
※落窪(10C後)一「涙よりも汗にしととになり」
※良寛歌(1835頃)「わが袖はしとどに濡れぬ空蝉のうき世の中のことを思ふに」
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