しっぽり

精選版 日本国語大辞典 「しっぽり」の意味・読み・例文・類語

しっぽり

〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① しっとりと十分に濡れるさま、また、雨などが静かに降るさまを表わす語。しっとり。しっぽ
※虎寛本狂言・右近左近(室町末‐近世初)「ふたり共に鼻の上にしっぽりと汗をかくものか」
② しめやかなさま、静かに落ち着いたさまを表わす語。しっとり。しんみり。
※虎明本狂言・花子(室町末‐近世初)「しっほりとなくべし」
男女間の情愛のこまやかなさま、親密なさま、むつまじいさまを表わす語。しっと。しっぽ。
※俳諧・望一後千句(1652)六「何を鴉の鳴てつけ口 しっほりとしめてぬる夜のさむしろに」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「しっぽり」の意味・読み・例文・類語

しっぽり

[副]
ぬれて十分に湿りけを含むさま。「春雨しっぽり(と)ぬれる」
男女の情愛のこまやかなさま。「しっぽり(と)語りあかす」
落ち着いて静かなさま。しみじみ。
「ひと精出してあとでの煙草。―と先づやりませうぞや」〈浄・盛衰記
[類語]びしょびしょびたびた・びしゃびしゃ・びちゃびちゃぐっしょりびっしょりぐしょぐしょしとど湿っぽいじっとりじめじめじとじとしっとりしとしとじくじくぐちょぐちょぐしゃぐしゃぐじゃぐじゃぐちゃぐちゃびしょ濡れぐしょ濡れずぶ濡れ濡れ鼠

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