しじま(読み)シジマ

デジタル大辞泉 「しじま」の意味・読み・例文・類語

しじま

静まりかえって、物音一つしないこと。静寂。「夜のしじま
口を閉じて黙りこくっていること。無言
「いくそたび君が―に負けぬらむ物な言ひそといはぬたのみに」〈末摘花
[類語]静かひそやかしめやか静寂静粛静閑閑静閑散閑寂清閑森閑深深しんしん森森しんしん沈沈ちんちんせき・じゃく寂然せきぜん・じゃくねん寂寂せきせき・じゃくじゃくげき闃然げきぜん粛然

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「しじま」の意味・読み・例文・類語

しじま

〘名〙
① 口を閉じてだまりこくっていること。ものを言わないこと。無言。
源氏(1001‐14頃)末摘花「いくそたび君がしじまに負けぬらんものな言ひそといはぬたのみに」
② 物音一つしないで森閑としていること。静まりかえっていること。静寂。
春鳥集(1905)〈蒲原有明〉今宵のあるじ「たとふれば寂寞(シジマ)の谿のおく」
※或る女(1919)〈有島武郎〉後「夜の沈黙(シジマ)の中にも声はあった」

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