さくら鍋(読み)さくらなべ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「さくら鍋」の意味・わかりやすい解説

さくら鍋
さくらなべ

馬肉すき焼きのこと。伊那(いな)の馬肉でも知られるように、信州(長野県)では昔から馬肉を食べる。熊本県も馬刺(ばさし)やさくら鍋が郷土の味として名高い。美しい呼び名の由来は、肉が桜色をしているから、サクラの季節に肉がおいしいからなどの説がある。さくら鍋には、馬肉のロース薄切りに、ネギ、しらたき、シュンギクなどをあしらう。作り方はすき焼きと同じだが、割下にしょうゆみりんのほかに、みそを用いるのが特徴である。鍋にみそだれを入れて火にかけ、煮ながら食べるが、煮すぎると味が落ちる。

[堤 方子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android