ごたくさ

精選版 日本国語大辞典

ごた‐くさ

[1] 〘名〙 種々の物事が入りまじって雑然としていること。また、入りまじって物事の起こること。ごたごた。ごたすた。

※歌舞伎・籠釣瓶花街酔醒（1888）四幕「日の暮れ紛れの混雑(ゴタクサ)に庭へ忍んで待って居ろ」

[2] 〘副〙 (「と」を伴っても用いる)

① 物事が秩序なく入りまじって雑然としているさまを表わす語。ごたごた。ごちゃごちゃ。

※西大寺の伎芸天女（1908）〈薄田泣菫〉「仏像だの、位牌だの、ごたくさと置き竝べたなかに」

② ああだこうだとうるさく言うさまを表わす語。ごちゃごちゃ。

※めし（1951）〈林芙美子〉遊覧バス「細君に、ごたくさ云われて飲むのも、美味かないからね」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

ごた‐くさ

１ 種々の物事が入りまじって、雑然としていること。ごたごた。
「お冬と云う叔母やお庄の結いつけの髪結が、―のなかへおずおず入って来た」〈秋声・足迹〉
２ もめごと。ごたごた。
「めんどうな―が生じて来た」〈長与・竹沢先生と云ふ人〉

出典　小学館