ぐつぐつ

精選版 日本国語大辞典 「ぐつぐつ」の意味・読み・例文・類語

ぐつ‐ぐつ

〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① 物の煮える音などを表わす語。名詞的に用いることもある。
咄本一休咄(1668)一「鯉のほそくび、水もたまらず打おとし、ぐつぐつとかい煮て」
② =くつくつ
※咄本・近目貫(1773)盗人亭主、巨燵(こたつ)から顔を出し、ぐつぐつ笑う」
のどの鳴る音などを表わす語。
※滑稽本・七偏人(1857‐63)初「グツグツと咽喉のみなって下へおりぬを」
④ むずかったり不平をいったり腹を立てたりするさまを表わす語。
真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉五五「ぐつぐつと癪に障り、何か有ったら関係(かかりあひ)を付けやうと思ってゐる」
⑤ 勢いよく物事をするさまを表わす語。
防雪林(1928)〈小林多喜二〉六「皆んなの気持が一緒にかたまってグツグツと進んできたとき」
⑥ 口の中で音をたてて物をかむ音、またそのさまを表わす語。
若い人(1933‐37)〈石坂洋次郎〉上「I先生は海ほほづきをグツグツ噛みながら」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ぐつぐつ」の意味・読み・例文・類語

ぐつ‐ぐつ

[副]
物の煮えたつ音や、そのさまを表す語。「野菜ぐつぐつ(と)煮こむ」
のどの鳴る音を表す語。
盥嗽うがいをするの―と」〈嵯峨の屋・姉と弟〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android