きゅうきゅう

精選版 日本国語大辞典 「きゅうきゅう」の意味・読み・例文・類語

きゅう‐きゅう

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 物がきしんだり、こすれたり、おしつけられたりして鳴る音を表わす語。
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉六「四円以上の博多の帯が、キウキウと鳴くを喜べども」
ゆとりのないほど、強く締めたり、押しつけたりするさまを表わす語。
③ 押しつけられて苦しみもがくさま、また、転じて、貧乏で、生活に苦しむさまやひどい目にあうさまを表わす語。
※それから(1909)〈夏目漱石〉八「窮々(キュウキュウ)云って原稿生活を持続してゐる」
④ 押しつけられたような声で笑うさまを表わす語。
古今著聞集(1254)一六「きうきうとわらひて候けり」
[2] 〘形動〙
① ゆとりがないほど一杯なさま。「満員電車で、きゅうきゅうだ」
② 押しつけられて苦しみもがくさま。「先輩にしごかれて、きゅうきゅうの目にあった」
③ 貧乏で、暮らしに余裕がないさまを表わす語。「食べるだけがやっとの、きゅうきゅうの生活」「物価は上がる一方だし、子どもが多いので、きゅうきゅうだ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「きゅうきゅう」の意味・読み・例文・類語

きゅう‐きゅう

[副](スル)
物がこすれたり、押しつけられたりして鳴る音を表す語。「靴がきゅうきゅう(と)鳴る」
物をいっぱいに詰め込んだり押し込んだりするさま。「引き出しにきゅうきゅう(と)詰め込む」
経済的に余裕がないさま。「金がなくていつもきゅうきゅう(と)している」
ひどい目にあって苦しむさま。「仕事に追われてきゅうきゅう言っている」
[形動]
2に同じ。「客をきゅうきゅうに詰め込む」
3に同じ。「きゅうきゅうの生活」
アクセントキューキュー、はキューキュー
[類語]ぎゅうぎゅうぎゅうぴたりひしとぎゅっときゅっとがっちりかっちりしかとしっかりがっしりむずとむんずと力ずく腕ずく力任せぐっとぐんとぐいとぐいぐいぐんぐんどんどん乱暴粗暴手荒手荒い荒っぽい荒荒しい力を込める

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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