がら
〘副〙
② つい。ひょいと。がらい。がらら。
※
洒落本・
道中粋語録(1779‐80頃)「『アゼはあそんだら
追分の松屋サいかっしゃりました』『そりゃアはあおらが悪ゐでも有べへが
ガラさそはれたアからの事だアよ』」
がら
〘名〙 (「から(殻)」の変化した語)
①
軸物で、中の書または画を取り去り、
表装だけになったもの。〔通人語辞典(1922)〕
②
品質のよくない
コークス。また、
石炭のもえがらの中に残っているコークス状のもの。
③ 鶏などの肉を取り去ったあとの骨。
だし材料とする。
④ 魚の粗(あら)。〔和訓栞後編(1887)〕
がら
[1] 〘副〙 (
多く「と」を伴って用いる) 物のくずれ落ちる音、また、雑然としたさまを表わす語。
[2] 〘接頭〙 (人を表わす
名詞や、個人名の上に付けて) がさつな、または、おしゃべりであけっぴろげな、などの
意味を添える。「がらっ」の形をもとる。「がらむすめ」「がらっぱち」など。
がら
〘名〙 (多くの札を箱に入れて、がらがらと振り出すところからいう)
競馬の札の
一種。馬の名を指定しないで、くじ引きのように当たりはずれをきめるもの。
※
風俗画報‐三五五号(1907)人事門「元来何所の競馬にも
二種の賭あり。一をガラと称へて」
がら【瓦グヮ落】
※
父親(1920)〈
里見弴〉「『どうや、ちっと株で儲けてみる気ィないか』〈略〉『これ、慥な筋から聞き込んでるねんけど、もうついえらいがらが来るで』」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「がら」の意味・読み・例文・類語
がら[副]
[副]
1 すっかり。まったく。
「駄賃はみんな、うらが呑んでしまって、―おま(=馬)に食わせべいもなあなし」〈滑・膝栗毛・二〉
2 ひょいと。つい。
「―誘はれたあからのこんだあよ」〈洒・軽井茶話〉
がら
《「から(殻)」の音変化》
1 鶏などの肉を取り去ったあとの骨。煮て、だしを取る。
2 品質の悪いコークス。また、石炭の燃え殻中のコークス状のもの。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例