がたがた

精選版 日本国語大辞典 「がたがた」の意味・読み・例文・類語

がた‐がた

[1] 〘副〙 (「と」を伴っても用いる)
① 堅い物が触れ合って発するような、騒々しい音を表わす語。「かたかた」より、やや大きい重い音にいう。
※天理本狂言・花子(室町末‐近世初)「其時こらゑかねて、つまどをぐゎたぐゎたとたたいたれば」
恐怖や寒さなどのため、歯などが合わないで、激しく震えるさまを表わす語。
浄瑠璃・用明天皇職人鑑(1705)二「姫はがたがたふるひながら、大音張り上」
物事が騒々しく、また、勢いよく、またはすばやく行なわれるさまを表わす語。「事件ががたがたと片づく」
洒落本道中粋語録(1779‐80頃)「胸ががたがたつん燃へ申こったっちう」
④ 物が減ったり、ゆるんだりして、合わなくなっているさまを表わす語。転じて、組織健康などの具合が悪い状態におちいったさまにいう。
北京幽霊(1943)〈飯沢匡〉二幕「『ここは少しガタガタしてないか』『そこはこれからこれが入るんですよ』」
⑤ 騒々しく不平を言ったりさわぎ回ったりするさまを表わす語。
※金(1926)〈宮嶋資夫〉四「茂さん心配する事ありませんよ。がたがた騒いだって、どの道場は建てなけりゃならねえんだ」
[2] 〘形動〙 物の組み立てが粗末だったり、ゆるんだりして、こわれやすくなっているさま。転じて、組織や健康などの具合が悪い状態におちいったさまにいう。
※土(1910)〈長塚節〉七「柄がやがてがたがたに動いた」
帰郷(1948)〈大仏次郎無名氏「帝国海軍が、がたがたに成って来てゐるのかね」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「がたがた」の意味・読み・例文・類語

がた‐がた

[副](スル)
堅い物が触れ合うときに発する、重くて騒々しい感じで響く音を表す語。また、重く大きい物が揺れるさま。「風でガラス戸がたがた(と)鳴る」「がたがた揺れる旧式のバス
恐ろしさや寒さなどのために、からだが激しく震えるさま。「初舞台の時は足ががたがた(と)して止まらなかった」
騒がしく、落ち着かないさま。また、うろたえ騒ぐさま。「社内は人事問題でがたがたしている」
つべこべ文句を言うさま。「がたがた言うな」
[形動]組み立てが緩んだりして壊れかかっているさま。「入れ歯がたがたになる」
アクセントタガタ、はガタガタ
[類語]1ちゃらちゃらちゃりんじゃらじゃらちりんちりんがちゃがちゃかちゃかちゃかたりがたりかたんがたんかたかたかたことがたごとことことごとごとことりごとりことんごとんこんこんこんごんごんがつんこつんごつんかちゃかちゃかちりかちかちこつこつどんとんとんとんどんどんかちゃりがちゃりかちゃんがちゃんかちんがちんからからがらがらがらりかんかんがんがんどてんどたんどたりすとんずどんずしんずしりどすんどさりどしりどかんどしんばあんぱあんばたりぱたりばたんぼおんぽおんぽんとぽんぽこぼこぼこぽこぽこどたどたどかどかどっとどすどすどしどしばんばんやかましいうるさい騒騒しい騒がしいかまびすしいかしましいにぎやか騒然喧騒喧喧囂囂けたたましい/(2がくがくぶるぶるわなわなひくひくびくびくぴくぴくびくりぴくりぎっくりどきんどきどきどきっとはらはらあっとはっとぎょっとぎくりとどきりとひやり総毛立つ背筋が寒くなるぞっとする肌に粟を生じる身の毛がよだつ鳥肌が立つひやっと冷や汗冷汗三斗寒心慄然/(4うだうだぐだぐだくだくだくどくどぶつぶつぶうぶうぶつくさつべこべぐずぐずたらたらへどもどしどろもどろああだこうだ四の五の四の五の言うぼろぼろおんぼろよれよれぽんこつぼろい老朽化

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android