かすかす

精選版 日本国語大辞典 「かすかす」の意味・読み・例文・類語

かす‐かす

[1] 〘副〙 食物などに水分がなく、うまみのないさま、また、うるおいのないさまを表わす語。
※唖之旅行(1889‐91)〈末広鉄腸〉後「麺包(パン)は〈略〉カスカスして口に合はず」
[2] 〘形動〙
① (一)に同じ。「かすかすのリンゴ
不在地主(1929)〈小林多喜二〉九「『どうしたんだ? 〈略〉どうした?』と、カスカスな声を絞り上げた」
② すれすれのさま。かろうじてできるさま。「かすかすで合格した」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「かすかす」の意味・読み・例文・類語

かす‐かす

[形動]果物などが、ほとんど水分がなくなってそのものらしい味がしないさま。「かすかすなリンゴ」
[副](スル)
に同じ。「かすかすしたナシ
それが限界で、もはやゆとりのないさま。すれすれ。ぎりぎり。「門限かすかすのところで間に合った」
アクセントはカスカススカス、またはカスカス
[類語]かさかさがさがさぱさぱさぱさつくすかすかまばらちらほら2まあまあまあよっぽどかなりなかなかわりあいわりかたわりかし割に比較的まずまずどうにかこうにかどうかこうかどうやらこうやら曲がりなりにもどうやらなんとかかんとかなんとかようやっとどうにかそこそこかろうじて辛くもそれなりやっとやっとこさようやくあやうく危なく増し次善セカンドベストベター及第無難ほどほど捨てたものではない満更まんざらでもないまだしもまだえんやらやっとやっとのことでようようすんでのところ間一髪かつがつすんでのことすんでにあわや九死に一生を得るすれすれ未だし未だ不徹底不十分及ばずながら不全不完全どうなりこうなり一応急場しのぎ当座しのぎ一時しのぎその場しのぎ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android