うるしかぶれ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「うるしかぶれ」の意味・わかりやすい解説

うるしかぶれ

ウルシが原因のアレルギー性接触皮膚炎のことで、ウルシに対して皮膚が過敏に反応するようになった(感作(かんさ)された)、ある特定の人のみにおこるかぶれである。ウルシに含まれるウルシオールという成分が主たる原因物質といわれている。最初赤くなってぶつぶつ(丘疹(きゅうしん))ができ、むくみを伴って小さい水ぶくれ(小水疱(すいほう))をたくさんつくることもある。治療としては、副腎(ふくじん)皮質ホルモン剤含有軟膏(なんこう)を用いる。抗ヒスタミン剤抗アレルギー剤による全身療法が必要なことも多い。重症例では発熱倦怠(けんたい)感などの全身症状も伴い、ウルシに触った手で触れた陰部などにも病変が生じる。このような場合には副腎皮質ホルモン剤の短期間内服治療も行う。

[伊崎正勝・伊崎誠一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android