うしかい座(読み)うしかいざ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「うしかい座」の意味・わかりやすい解説

うしかい座
うしかいざ / 牛飼座

春の宵、北斗七星の南東に接し、ほとんど頭上に見える星座。形は1等星アークトゥルスから北へ大きな菱(ひし)形をしている。オレンジ色のアークトゥルスは、日本では初夏の麦刈りのころ、日暮れに頭上に輝くため「麦星」の名がある。北斗七星の柄(え)のカーブを南に延長してくるとアークトゥルスを経て、おとめ座の1等星スピカへ至る巨大な曲線が春の宵の頭上にでき、これを「春の大曲線」とよんでいる。アークトゥルスは「熊(くま)の番人」の意で、おおぐま座について回るように見えるところからきた名前らしい。毎秒125キロメートルの猛スピードで空間を動いている高速度星としても知られている。

[藤井 旭]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「うしかい座」の意味・わかりやすい解説

うしかい座
うしかいざ
Bootes

牛飼座。6月下旬の宵に南中する北天星座。概略位置は,赤経 14時35分,赤緯 30°。二重星(→重星),ケフェウス型変光星などがあり,さらに約 21億光年のかなたの約 150個の銀河からなる銀河団を含む。α星アルクトゥールスは全天最輝星の一つ

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