い文字・ゐ文字・伊文字(読み)いもじ

精選版 日本国語大辞典 「い文字・ゐ文字・伊文字」の意味・読み・例文・類語

い‐もじ【い文字・ゐ文字・伊文字】

[1] 〘名〙 (「い」という音を語頭に持つ語の、「い」一字をとって「文字」という語をそえた女房詞)
烏賊(いか)
※大上臈御名之事(16C前か)「一、いもじ いか」
② 石。
評判記・吉原用文章(1661‐73)四「かもじにも耳、いもじにも口、悪事千里とやらん」
[2] (伊文字) 狂言。各流。「恋しくは問うても来ませ(来たれ)伊勢の国伊勢寺もとに住むぞわらはは」という歌の下半分を忘れた主従ふたりが、道行く人をとらえて、「い」の字のつく地名を尋ねる筋立て。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android