いな

精選版 日本国語大辞典 「いな」の意味・読み・例文・類語

い‐な

(終助詞「い」に終助詞「な」が付いたもの) 軽い感動を表わす。女性使用が多い。いなあ。
※浄瑠璃・平仮名盛衰記(1739)四「切(きら)れてお果なされたといな」
歌舞伎小袖曾我薊色縫十六夜清心)(1859)五立「コレ申、どなたぞ此娘御さんを、早ふ連て往て下さんせいな」

いな

〘名〙 (「無い」を転倒したもの) 「無いこと」をいう隠語
浮世草子・当世芝居気質(1777)一「是太郎四郎、日りんがいなぢゃ、入(いれ)て来て下あれ」

いな

〘名〙 貝「かわにな(川蜷)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「いな」の意味・読み・例文・類語

いな[終助]

[終助]《終助詞「い」+終助詞「な」から。近世語体言活用語命令形、助詞、助動詞「じゃ」に付く。感動・呼び掛けなどを表す。…ねえ。
「言ひわけをして下さんせ―」〈浄・歌祭文

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