あんな（読み）アンナ

デジタル大辞泉

あんな

［形動］
１ 話し手も聞き手もともに知っている人や事物の状態があのようであるさま。あれほど。あれくらい。「あんなにひどい被害とは思わなかった」「彼はなぜいつもあんななのだろう」
２ 話し手にも聞き手にも見えている人や事物のようす・状態があのようであるさま。「あそこに立っている、あんな人が僕の好みだ」
[補説]連体形に「あんな」「あんなな」の二形がある。連体形として一般には「あんな」の形が用いられるが、接続助詞「ので」「のに」などに続くときは「あんなな」の形が用いられる。「事態があんななので、どうすることもできない」
[類語]ああいう・あのよう・ああ・あない・さしも・あれほど・なにほど・かばかり・これほど・それほど・さほど・さのみ・さまで・どれほど・いかほど・それくらい・このくらい・これくらい・こればかり・これっぽっち・これきり・これっきり・これだけ・これしき・それしき

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

あんな

〘形動〙 (語幹がそのまま連体形の働きをするが、接続助詞「ので」「のに」が下に付くときは「あんなな」の形をとる) 物事の程度や状態が、あのようであるさま。あのよう。あのような。

※浮世草子・好色一代男（1682）八「先さまの人憎さもにくし、あんな男にあふてとらしました」

※滑稽本・浮世風呂（1809‐13）三「アレ、御覧。お初どんがあんなにお洒落(しゃれ)だよ」

出典　精選版 日本国語大辞典