あべこべ

精選版 日本国語大辞典 「あべこべ」の意味・読み・例文・類語

あべ‐こべ

〘名〙 (形動)
物事順序位置、関係などが本来の逆になっていること、また、そのさま。また、普通とは単に反対であるさまにもいう。さかさま。
洒落本・無頼通説法(1779)「愚そうが大通とはアベコベでござる」
破戒(1906)〈島崎藤村〉一八「高柳を見送って、反対(アベコベ)方角へ一町ばかりも歩いて行った頃」
② 米を売ったあと相場が上がり、買ったあとに相場が下がって損をすることをいう、大阪堂島の米市用語。
※稲の穂(1842‐幕末頃)「売ば上る、買ば下る、此度々に煎余し投げの商内して損したを、アベコベと言」

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デジタル大辞泉 「あべこべ」の意味・読み・例文・類語

あべ‐こべ

[名・形動]位置・順序・方向などが通常状態とは反対であること。また、そのさま。さかさま。逆。「あべこべな(の)意見」「手順あべこべだ」
[類語]反対ぎゃく逆様さかさまさかかえって裏腹うらはら裏返し裏表うらおもて右左みぎひだり上下うえした後ろ前正反対真逆本末転倒主客転倒

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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