あへん法(読み)あへんほう

百科事典マイペディア 「あへん法」の意味・わかりやすい解説

あへん法【あへんほう】

医療用および学術研究用に必要なアヘンの適正な供給を図るための法律(1954年)。アヘンの輸出入,買取り,売渡しの権能を国に専属させ,ケシ栽培,アヘンの採取,アヘンおよびケシがらの譲渡譲り受け所持,吸食等を規制する。
→関連項目麻薬

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のあへん法の言及

【アヘン(阿片)】より

…中毒者の母親から生まれる新生児が中毒で,出生後禁断症状が発現する例が報告されている。薬物依存【金戸 洋】
[アヘンについての法的規制]
 日本の法的規制は,主として〈あへん法〉(1954公布)によって行われている。〈あへん法〉は,医療・学術研究用のアヘンを確保するとともにアヘンの乱用を取り締まるため,(1)許可制のもとで,ケシの栽培,アヘンの採取・所持を認め,(2)アヘンの輸出入・買取り・売渡しを国の専属権限としている。…

【麻薬】より

… 一方,行政的,法律的には,薬理学的規定とは若干異なり,国際的には〈1961年の麻薬に関する単一条約〉に規定されている薬物をいい,上記の薬理学的麻薬のほか,コカイン,大麻およびその抽出成分が含まれる。日本では,麻薬取締法,あへん法によって規制されている薬物を狭義の麻薬とし,さらに大麻取締法によって規制された薬物を含めて,広義の麻薬としている。一般には,これら法的に定められたものが麻薬とされている。…

※「あへん法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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