『らぶきょん』と日韓マンガ交流(読み)らぶきょんとにっかんまんがこうりゅう

知恵蔵 の解説

『らぶきょん』と日韓マンガ交流

「もしも王朝が現代韓国にまで続いていたら…」。意表をついた設定で韓国で大ヒットしたパク・ソヒの少女マンガ『宮(くん)』。テレビドラマも高視聴率をたたき出し、隣国では知らぬ者なき国民マンガとなっている。『らぶきょん』(新書館)はその日本語訳版で、通常のコミックとは逆方向から開く直訳スタイルで描かれた、女子高校生チェギョンと冷徹で孤独な皇太子シンのラブコメディーだ。境遇の違う男女のすれ違いの中に恋が芽生える。エキゾチシズムスパイスとなって韓流ドラマファンを中心に幅広い人気を得、日本国内の累計売り上げも15巻で100万部を超えた。2007年春には、川崎市市民ミュージアムで国内初の韓国現代マンガ展も開催された。日本発の韓国ヒット作の代表格はオキモトシュウ『神の雫』(講談社)。隣国にワインブームをもたらしたといわれ、07年には韓国を舞台にした「キムチとワインのマリアージュ」のエピソードも描かれた。

(鈴木繁 朝日新聞記者 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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