精選版 日本国語大辞典 「鳥海国定公園」の意味・読み・例文・類語
ちょうかい‐こくていこうえん テウカイコクテイコウヱン【鳥海国定公園】
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秋田・山形県境にそびえる鳥海山を中心とする国定公園で、日本海沿岸の象潟(きさかた)、吹浦(ふくら)などの景勝地、日本海上の孤島飛島(とびしま)を含む。1963年(昭和38)の指定。面積289.55平方キロメートル。鳥海山(2236メートル)は日本海沿いにそびえる独立峰で、秀麗な山容で知られる。山頂からは岩木(いわき)山、朝日連峰、吾妻(あづま)連峰、佐渡島などが眺望できる。また日の出どきなどに日本海に投影する「影鳥海」も鳥海山独特のものである。
鳥海山北麓(ほくろく)にある象潟は、古くは小島の点在する潟で、八十八潟九十九島と称されたが、1804年(文化1)の地震で地盤が隆起し陸地化した。現在も水田の中に松の生えた小島がみられる。また、名刹(めいさつ)蚶満(かんまん)寺、奈曽(なそ)の白滝などがある。鳥海山南麓の吹浦海岸は海水浴に好適で、十六羅漢岩、湯ノ田温泉などがある。象潟から鳥海山五合目の鉾立(ほこたて)を経て吹浦へ通じる山岳自動車道路鳥海ブルーラインがある。
飛島は酒田港の北西約40キロメートルにあり、暖流の影響でタブノキ、モチノキなど暖地性植物が多い。また、ウミネコ繁殖地として、国の天然記念物に指定されている。
[宮崎禮次郎]
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