長月（読み）ナガツキ

デジタル大辞泉

なが‐つき【長月】

陰暦9月の異称。《季 秋》

出典　小学館

日本大百科全書(ニッポニカ)

長月
ながつき

陰暦9月の異称。語源は明らかではないが、中古以来、夜がようやく長くなる月の意の夜長月の略称といわれてきた。稲熟(いなあがり)月、稲刈(いなかり)月、穂長月などが変化したものとする説もあり、近時では、9月は5月と並ぶ長雨の時季で「ながめ」とよぶ物忌みの月だからとする折口信夫(おりくちしのぶ)の見解もある。この月は菊の花の盛りにあたるため菊月ともいい、また紅葉の季でもあるため紅葉(もみじ)月、木染(きぞめ)月などの称もあるほか、漢名では季秋、無射(ぶえき)、玄月(げんげつ)などともいう。

［宇田敏彦］

出典　小学館　日本大百科全書(ニッポニカ)

とっさの日本語便利帳

長月

九月。稲刈月(いなかりつき)の略。

出典　(株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」