普及版 字通 「連(漢字)」の読み・字形・画数・意味
連
常用漢字 10画
(旧字)
11画
[字訓] おいこ・つらなる・つれ・しきりに
[説文解字]
[その他]
[字形] 会意
車+(ちやく)。車は輦(れん)、背に負うて荷を運ぶのに用いる。「おいこ」の類である。〔説文〕二下に「員(ゑんれん)なり」とあり、〔段注〕に負車の意とし、「人、車を輓(ひ)いて行くに、車は後に在りてふが如きなり」とするが、(負)とは負担することをいう。〔玉〕に「(れん)はぶなり」、〔広韻〕に「は擔(にな)ひて物をぶなり」という。〔詩、小雅、黍苗〕「我が任、我が輦」とは、負連をいう。〔詩、大雅、生民〕に「是れ任、是れ」とあるのも同じ。〔淮南子、人間訓〕「粟を輦して至る」のように、畚(ほんきよく)の類をいう。山行のときなどに、物を運ぶのに用いる木器である。連属の意は聯と通用の義であるらしく、字の本義ではない。
[訓義]
1. おいこ、てぐるま。
2. 聯と通じ、つらなる、つづく、つく、つれ。
3. ながい、およぶ、まじわる、めぐる、あう。
4. しきりに、うちつづき、ひさしい。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ツラヌ・ツラナル・トモガラ・アフ・シキリ・ツク・オヨブ・トフ・シク・メグラス・マカル/ シリクベナハ・シリクヘ/ カクマグサ/留 タチモトホル・タタズム
[声系]
〔説文〕に声として(蓮)など六字を収める。(れん)は〔説文〕十一上に瀾(らん)の別体とするが、〔詩、魏風、伐檀〕に「河水くして且つ(なみだ)つ」とみえ、古くから用義例のある字である。
[語系]
・・聯lianは同声。〔説文〕十二上に「聯はぬるなり」とし、〔段注〕に「人は聯の字を用ひ、人はの字を用ふ」という。聯は戦場において敵を殪(たお)し、その耳を切り、戦功の賞としてその馘耳(かくじ)を綴ってもち帰ることを示す。は負連、古くは(きよく)といったもので、背に負うて物を運ぶときの器である。従ってを連続の意に用いるのは字の本義でなく、通用の義とすべきである。
[熟語]
連引▶・連陰▶・連飲▶・連姻▶・連陰▶・連雨▶・連雲▶・連繹▶・連延▶・連枷▶・連貫▶・連環▶・連鐶▶・連銜▶・連巌▶・連騎▶・連気▶・連及▶・連衿▶・連襟▶・連偶▶・連結▶・連月▶・連娟▶・連蜷▶・連蹇▶・連巻▶・連乾▶・連言▶・連呼▶・連伍▶・連語▶・連交▶・連行▶・連更▶・連衡▶・連横▶・連号▶・連婚▶・連鎖▶・連坐▶・連山▶・連枝▶・連詞▶・連子▶・連手▶・連署▶・連▶・連踵▶・連牆▶・連状▶・連繞▶・連城▶・連勢▶・連接▶・連戦▶・連然▶・連属▶・連続▶・連体▶・連帯▶・連台▶・連治▶・連著▶・連注▶・連朝▶・連綴▶・連天▶・連纏▶・連弩▶・連筒▶・連闘▶・連榻▶・連同▶・連牘▶・連年▶・連波▶・連陌▶・連判▶・連反▶・連比▶・連▶・連袂▶・連璧▶・連▶・連▶・連歩▶・連峰▶・連抱▶・連朋▶・連漫▶・連名▶・連盟▶・連緜▶・連綿▶・連夜▶・連約▶・連絡▶・連理▶・連流▶・連霖▶・連類▶・連累▶・連連▶・連恋▶・連連▶・連和▶
[下接語]
一連・雲連・貫連・関連・銜連・結連・牽連・蹇連・鉤連・鎖連・錯連・参連・接連・連・属連・注連・通連・綴連・盤連・眉連・綿連・流連・留連
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報