街路(読み)がいろ

精選版 日本国語大辞典 「街路」の意味・読み・例文・類語

がい‐ろ【街路】

〘名〙
市街道路。町なかの道。
※続日本紀‐宝亀一一年(780)一二月甲辰「比来無知百姓、搆合巫覡、妄崇淫祀、蒭狗之設、符書之類、百方作恠、填溢街路、前事求福、還渉厭魅
※玉塵抄(1563)五三「朝廷の前宮闕の馬場に、街路の両方に槐をなみうえらるるぞ」 〔白居易‐晩帰府詩〕
市街地または都市計画区域内の幅員四メートル以上の公道。交通の目的のほかに、沿道の建築物に対する採光通風、防災、景観なども考えて設計された道路。

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デジタル大辞泉 「街路」の意味・読み・例文・類語

がい‐ろ【街路】

市街地の道路。まちなかの道。
[類語]みち通り往来道路車道舗道ほどう街道往還通路路上路面ロードルート大路大通り表通り大道広小路並木道ストリートアベニューブールバール

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改訂新版 世界大百科事典 「街路」の意味・わかりやすい解説

街路 (がいろ)

都市内にある道路を総称するが,狭義には,都市計画において都市施設として定められた道路をいう。日本の都市計画法では,その種別を機能に応じて,自動車専用道路,幹線街路,区画街路および特殊街路に分けている。街路は人や車の交通路としての役割に加え,通風,採光など快適な生活環境を確保する機能,都市防災上の機能,電気,電話,上・下水道,ガスなどの各種都市施設を収容する空間としての機能,さらには,街区を構成し,市街地の秩序ある発展を誘導する機能など,多面的な機能をもっている。街路は原則として,沿道からの自由な利用が可能であることを前提としていることから,沿道の宅地面と路面とはほぼ同一の高さにあり,高低差のある場合には,側道等を設けて沿道サービスを図るように計画される。したがって街路は,多数の路線が機能に応じ,系統的に一つの網を形成することが重要である。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「街路」の意味・わかりやすい解説

街路
がいろ

都市内における道路の総称で、とくに地方部にある道路と区別してよぶときに用いる名称。街路の特徴としては、交通機能としての役割はもとより、都市のオープンスペースとしての空間、供給処理施設の収容空間を供給するとともに、とくに沿道宅地へのサービス機能が卓越している。街路網の形態は、都市の発展、規模地形により異なるが、放射環状形、格子形、梯子(はしご)形、斜線形、合成形に大別される。

[吉川和広]


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普及版 字通 「街路」の読み・字形・画数・意味

【街路】がいろ

まちの通り。〔晋書、地理志上〕一同百里、提封井、山川坑岸、池邑居、園囿街路を除きて、三千六百井なり。

字通「街」の項目を見る

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