胎内(読み)たいない

精選版 日本国語大辞典 「胎内」の意味・読み・例文・類語

たい‐ない【胎内】

〘名〙
① (子をはらんだときの)母親の腹の中。胎中
平家(13C前)一「胎内の者の霊山の父をみしにもこえたり」
将来之日本(1886)〈徳富蘇峰〉「文明なる者は実に武力の胎内より孕産したるものなることを」
仏像の腹の中。

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デジタル大辞泉 「胎内」の意味・読み・例文・類語

たいない【胎内】[地名]

新潟県北東部、飯豊いいで山地から発する胎内川流域を占める市。チューリップの球根栽培が盛ん。平成17年(2005)9月中条町黒川村が合併して成立。人口3.1万(2010)。

たい‐ない【胎内】

妊娠した母親の子宮の中。胎中。
像の内部。特に、仏像の内部。「胎内

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改訂新版 世界大百科事典 「胎内」の意味・わかりやすい解説

胎内[市] (たいない)

新潟県北部の市。南は新発田市に接する。2005年9月中条(なかじょう)町と黒川(くろかわ)村が合体して成立した。人口3万1424(2010)。

胎内市中南部の旧村。旧北蒲原(きたかんばら)郡所属。人口6750(2000)。胎内川北岸の扇状地上流山間盆地飯豊山地からなる。古くから石油を産し,《日本書紀》天智7年(668)7月条に〈越の国より燃土と燃水を献ず〉とあるのは,この地の石油といわれ,村名も臭水(くそうず)(原油)によって川が黒くなったことに由来するといわれる。中心地の黒川周辺の扇状地では稲作,山間地ではタバコ,シイタケナメコの栽培や畜産,またこれらの産品の加工業も行われている。胎内二王子県立自然公園に指定された胎内川上流は渓谷美で知られるが,1967年の羽越水害で壊滅的被害を受けた。さらに上流の胎内平には国設胎内スキー場もあり,レクリエーション地として宿泊施設等の建設が行われている。

胎内市北西部の旧町。旧北蒲原郡所属。人口2万7528(2000)。越後平野北部にあり,胎内川下流の扇状地と蒲原砂丘,背後の櫛形山脈からなる。平安時代に城氏によって開発され,中世に和田氏(のち中条氏)が地頭をつとめた奥山荘の中心地で,近世には村上藩領に属し,米沢街道の宿場町,市場町として栄えた。1956年砂丘地帯に日本最大級の天然ガス田が開発され,60年には天然ガスを原料とする化学コンビナート工場が誘致されて,一躍工業都市となった。74年には日立製作所が進出し,県内町村では有数の工業出荷額をもつ。JR羽越本線が通じ,日本海東北自動車道のインターチェンジがある。扇状地は古くから早場米の産地として知られるが,近年はタバコ栽培が盛んで,砂丘地帯では果樹栽培,野菜栽培への転換が進んでいる。特にチューリップの球根栽培が盛ん。江戸初期の様式を残す乙宝寺の三重塔は重要文化財,荒川神社の船絵馬は重要有形民俗文化財に指定されている。
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普及版 字通 「胎内」の読み・字形・画数・意味

【胎内】たいない

胎中。

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デジタル大辞泉プラス 「胎内」の解説

胎内

新潟県胎内市にある道の駅。主要地方道胎内二王子公園羽黒線に沿う。

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