緯線(読み)いせん

精選版 日本国語大辞典 「緯線」の意味・読み・例文・類語

い‐せん ヰ‥【緯線】

〘名〙 地球上における位置を示すために赤道を零度とし、これに平行に南北両極まで等距離の地点を連ねた緯度を表わす線。零度より九〇度まで。⇔経線
※百学連環(1870‐71頃)〈西周〉一「緯線の中央を赤道とし」
[語誌]元来、「経」は縦糸、「緯」は横糸の意味であったが、のち前漢の「大戴礼‐易本命」「凡地東西為緯、南北為経」などにみられるように大地方向を指すようになる。これを「線」と結びつけ「経線」「緯線」としたのはマテオ=リッチの「坤輿万国全図」(一六〇三)である。

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デジタル大辞泉 「緯線」の意味・読み・例文・類語

い‐せん〔ヰ‐〕【緯線】

地球上における位置を表すために、赤道に平行に引く仮想の線。赤道を緯度零度とし、北は北緯、南は南緯といい、南北おのおの90度まで数える。緯度線。⇔経線
[類語]経緯経線経度緯度東経西経北緯南緯赤道子午線日付変更線

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「緯線」の意味・わかりやすい解説

緯線
いせん

地球の地軸に対して垂直な平面で地球を切ったときの、切平面と地球表面との交線のこと。地軸の中心を通り、地軸に垂直の平面で切った地表との交線は赤道緯線で、緯度0度といい、極へそれぞれ90度の緯線があり、緯度何度とよぶ。

[市川正巳]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「緯線」の意味・わかりやすい解説

緯線
いせん
parallel

平行圏,等緯圏ともいう。地軸に直角な平面で地球を切った切り口の曲線。地球を回転楕円体または球とすると,緯線は円となる。どんな緯線も互いに交わることはない。赤道は地球の中心を通り地軸に直角な平面による切り口の緯線であり,半径が最大の円で大円の一つである。なお,緯線の円は赤道を最大とし,緯度が高くなるほど,小さくなり,極では点となる。緯度は赤道を0°とし,北極を北緯 90°,南極を南緯 90°とする。

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百科事典マイペディア 「緯線」の意味・わかりやすい解説

緯線【いせん】

緯度

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