素手(読み)すで

精選版 日本国語大辞典 「素手」の意味・読み・例文・類語

す‐で【素手】

〘名〙
① 手に何も持っていないこと。手に何もつけていないこと。徒手空手。てぶら。
※応永本論語抄(1420)述而第七「若、す手にて虎をうち、舟なふして河を渡て」
所持品やみやげ物などが何もないこと。てぶら。
※俳諧・二息(1693)「素手で行入聟妻の気一ッぱい」
③ 何もしないでただそのままの状態であること。尋常。
※歌舞伎・油商人廓話(1803)序「イヤその杯、素手(スデ)では受けられぬわいなア」

そ‐しゅ【素手】

〘名〙
白い手美人の手をいう。
経国集(827)一三・奉和搗衣引〈惟氏〉「随風揺颺羅袖香、暎月高低素手凉」 〔古詩十九首‐其十〕
武器を手に持っていないこと。また、金を持っていないこと。空手。すで。
※改正増補和英語林集成(1886)「Soshunite(ソシュニテ) イデユク」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「素手」の意味・読み・例文・類語

す‐で【素手】

手に何も持っていないこと。徒手としゅ。「素手で敵に立ち向かう」「素手ボールをとる」
所持品や土産物などが何もないこと。てぶら。からて。「素手では訪問しにくい」
[類語]空手手ぶら徒手空拳丸腰無腰徒手空拳

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「素手」の読み・字形・画数・意味

【素手】そしゆ

白くしなやかな手。〔文選、古詩十九首、二〕娥娥(がが)たる紅の粧(よそほ)ひ 纖纖(せんせん)として素手を出だす 昔は倡家の女爲(た)り 今は子のと爲る

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