神経毒(読み)シンケイドク

デジタル大辞泉 「神経毒」の意味・読み・例文・類語

しんけい‐どく【神経毒】

体内に摂取されると神経系障害を起こす毒。フグコブラボツリヌス菌ワライタケなどの毒。

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化学辞典 第2版 「神経毒」の解説

神経毒
シンケイドク
neurotoxin, nerve poison

神経系のはたらきを遮断する薬物毒素サリンなどの有機リン化合物,フグ毒テトロドトキシン,破傷風菌毒素tetanus toxin(神経伝達物質の分泌阻害),サソリ毒(Naチャネルなどの過作動による呼吸麻ひ),ハチ毒apamin,ヘビ毒α-bungarotoxin,トリカブト毒アコニチン(Naチャネルの過作動による不整脈),キノコ毒ムスカリン,ナス科植物由来のアトロピンなどがある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「神経毒」の解説

神経毒

 神経組織毒性標的になる薬物.有機リン剤などのほか,フグ毒,ボツリヌス毒素など.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の神経毒の言及

【毒ヘビ(毒蛇)】より

…とくにマムシ亜科の毒ヘビには赤外線に敏感なピット器官が備わり,夜間でも目標を確実に攻撃することができる。 ヘビ毒はおもにタンパク質と酵素からなり,種々の成分が含まれるが,主要成分は血管系統に作用し組織に出血させる出血毒hemorrhaginと,呼吸中枢などの神経系に作用して筋肉を弛緩させる神経毒neurotoxinで,クサリヘビ科では出血毒成分が多く含まれ,コブラ科では神経毒成分が含まれる率が高い。毒ヘビは種類によって各種成分の内容が異なるため,治療用の抗ヘビ毒血清は同一種の毒から精製されたものしか有効でない。…

※「神経毒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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