普及版 字通 「祖(漢字)」の読み・字形・画数・意味
祖
常用漢字 9画
(旧字)
人名用漢字 10画
[字訓] せんぞ・おや
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 形声
声符は且(そ)。卜文・金文に且をの字に用いる。〔説文〕一上に「始なり」とあり、始祖の意とする。郭沫若に且を男子の性器の象とする説があるが、且は俎几(そき)の形であり、その上に大臠(だいれん)の肉をおくを宜、肉片を列するを俎といい、薦俎の器であることは明らかである。且に徂・・送終の意があり、〔儀礼、既夕礼〕「司、のをふ」とは、死者を送る飲餞(いんせん)の期を請う意。また祖道・祖餞は旅立つ人を送る礼をいう。先祖の意より、ことの起源、また規範をそこに求める意となる。
[訓義]
1. 先祖、遠つ親、その家系のはじめの人。
2. おや、おおじ、父の父、祖父。
3. みたまや。
4. もと、はじめ、おこり。
5. のっとる、ならう、規範とする。
6. 死者をおくる、道祖神をまつる、旅立つ人をおくる。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕 於保知(おほぢ)/母 於波(おば)〔名義抄〕 オホヂ・アラハル・アラハス・タウトム・ホノカ・コノム・フリ・ハジメ・ハジム・トドム・ツム・トホシ/上 トホツオヤ/ オホヂ/母 オバ
[語系]
tza、且tzia、徂・dzaは声近く、おそらくゆくものを送るという基本義をもつ語の系列に属するものであろう。
[熟語]
祖意▶・祖飲▶・祖▶・祖宴▶・祖翁▶・祖花▶・祖駕▶・祖饋▶・祖期▶・祖旧▶・祖居▶・祖君▶・祖訓▶・祖公▶・祖考▶・祖構▶・祖国▶・祖載▶・祖山▶・祖師▶・祖祠▶・祖式▶・祖執▶・祖習▶・祖述▶・祖尚▶・祖上▶・祖神▶・祖席▶・祖籍▶・祖餞▶・祖先▶・祖送▶・祖喪▶・祖贈▶・祖沢▶・祖竹▶・祖鬯▶・祖帳▶・祖▶・祖▶・祖道▶・祖徳▶・祖衲▶・祖妣▶・祖父▶・祖武▶・祖別▶・祖邦▶・祖本▶・祖離▶・祖竜▶・祖礼▶・祖霊▶
[下接語]
遠祖・開祖・外祖・楽祖・教祖・敬祖・芸祖・元祖・皇祖・高祖・始祖・師祖・宗祖・出祖・先祖・曾祖・尊祖・太祖・乃祖・田祖・曩祖・馬祖・鼻祖・父祖・仏祖・物祖・文祖・六祖・烈祖
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報