直立(読み)ちょくりつ

精選版 日本国語大辞典 「直立」の意味・読み・例文・類語

ちょく‐りつ【直立】

〘名〙
① (━する) まっすぐに立つこと。ちょくりゅう。
江戸繁昌記(1832‐36)四「旋足を闔ぢて直立し、四顧して手を額にし、遠望の状を為す」 〔荀子栄辱
② (━する) 特に山などが、立ちふさがるようにまっすぐに高くそびえること。きりたつこと。
花間鶯(1887‐88)〈末広鉄腸〉中「アノ左の方に五つの峯が直立(チョクリツ)して居るのは五劔山で」
③ 垂直であること。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕

すぐ‐だち【直立】

〘名〙 まっすぐに立っていること。ちょくりつ。
海潮音(1905)〈上田敏訳〉火宅「直立(スグダチ)石柱(せきちゅう)よ」

なおし‐た・つ なほし‥【直立】

〘他タ下二〙 もとのようになおす。正しくなおす。
源氏(1001‐14頃)澪標「ものの報いありぬべく思しけるを、なをしたて給て、御心地すずしくなむ思しける」

す‐だち【直立】

〘名〙 若木などの、枝もなくまっすぐにはえたもの。
源平盛衰記(14C前)三七「椎の木のすたち、一本ねぢ切り杖につき」

ちょく‐りゅう ‥リフ【直立】

〘名〙 (「りゅう」は「立」の正音、「りつ」は慣用音) =ちょくりつ(直立)〔改正増補和英語林集成(1886)〕

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デジタル大辞泉 「直立」の意味・読み・例文・類語

ちょく‐りつ【直立】

[名](スル)
まっすぐに立つこと。「直立して見送る」
高くそびえること。高く切り立つこと。「天に向かって直立するポプラ」「眼前直立する絶壁」
[類語]立つ佇む立ち尽くす突っ立つ起立起こす起きる立てる引き起こす起き上がる立ち上がる仁王立ち棒立ち

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普及版 字通 「直立」の読み・字形・画数・意味

【直立】ちよくりつ

正しく立つ。

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