(読み)ホボ

デジタル大辞泉 「略」の意味・読み・例文・類語

ほぼ【略/粗】

[副]全部あるいは完全にではないが、それに近い状態であるさま。だいたい。おおよそ。「物価ほぼ2倍になる」「ほぼ満点の出来」
[類語]大体九分九厘凡そざっとかれこれ程度くらいばかりほどかた内外見当プラスマイナスほとんど大部分大方大抵大半大多数絶対多数九分通り十中八九多く総じておおむね大概全般百般万般多数数多無数あまたあまねく通じてあらかたおおよそ総体大略押しなべて

りゃく【略】[漢字項目]

[音]リャク(呉)(漢) [訓]ほぼ
学習漢字]5年
領土を経営する。「経略
筋道を立てた計画。「英略機略計略才略策略商略政略戦略知略武略謀略
他の領分に踏み込み、奪い取る。「略奪攻略劫略ごうりゃく殺略侵略
はぶく。「下略省略前略中略
細部をはぶいて簡単にしてあること。また、大体のところ。あらまし。「略字略式略称略図略歴概略簡略粗略大略
[補説]「畧」は異体字。
[名のり]のり・もと

りゃく【略】

はぶくこと。省略。「以下」「一部
おおよそ。あらまし。
はかりごと。計略。「をめぐらす」
[類語]略す略する省く間引く省略前略中略後略上略下略割愛省筆はしょる約する

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「略」の意味・読み・例文・類語

りゃく‐・する【略】

〘他サ変〙 りゃく・す 〘他サ変〙
① 省く。省略する。簡単にする。りゃくす。
※玉葉‐仁安二年(1167)正月二八日「呂〈略〉五常楽、兼人々云、未昏黒、何被略哉」
太平記(14C後)一三「然ども此曲に不吉の声有とて、一手を略(リャク)せる所あり」
② かどわかす。かどわす。誘拐する。
※律(718)名例「略人。受財枉法者、不此律
③ かすめとる。攻めとる。攻略する。
続日本紀‐大宝三年(703)三月戊午「安芸国被畧為奴婢者二百余人」
※太平記(14C後)七「其勢已に三千余騎、京を縮め地を略(リャク)して勢近国に振ひ候也」

りゃく【略】

〘名〙
知恵。はかりごと。才略。謀略。〔色葉字類抄(1177‐81)〕 〔呉志注‐魯粛伝〕
② かどわかすこと。かすめとること。うばうこと。〔春秋左伝‐宣公一五年〕
③ はぶくこと。省略。〔日葡辞書(1603‐04)〕
小学読本(1874)〈榊原那珂稲垣〉二「浅くして平なるを平と称ふ、平皿の略なり」 〔春秋公羊伝‐哀公五年〕
④ あらまし。大概。大略。おおよそ。
※天草本伊曾保(1593)イソポの生涯の事「Esopo ガ シャウガイノ モノガタリ riacu(リャク)」 〔孟子‐万章・下〕

りゃく‐・す【略】

[1] 〘他サ変〙 ⇒りゃくする(略)
[2] 〘他サ五(四)〙 ((一)の転じたもの) =りゃくする(略)
歌謡・淋敷座之慰(1676)愚意「委敷・記しあるに依て今爰に略すものなり」

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