精選版 日本国語大辞典 「滴・瀝」の意味・読み・例文・類語
した‐た・る【滴・瀝】
〘自ラ五(四)〙 (「下垂る」の意。古くは「しただる」)
① 水などがしずくとなって、下に垂れ落ちる。
※徒然草(1331頃)一三七「大きなる器に水を入れて、細き穴を明けたらんに、しただる事少しといふとも、怠る間なく洩りゆかば、やがて尽きぬべし」
② (水が垂れて来そうであるというところから) みずみずしい鮮やかさが現われる。また、感情などがあふれるばかりである。
※火の柱(1904)〈木下尚江〉一三「緑滴(シタタ)らんばかりなる丈なす黒髪」
③ 下に垂れ下がる。
した・つ【滴・瀝】
〘他タ下二〙 (古くは「したづ」「しだつ」) したたらせる。そそぐ。流す。
した‐たり【滴・瀝】
※山家集(12C後)下「水ひたる池にうるほふしたたりを命にたのむ魚くづやたれ」
※古文真宝笑雲抄(1525)一「なぜに盞のしたたりまないたのなまぐさきをたづねまわるや」
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