(読み)ひいる

精選版 日本国語大辞典 「沖」の意味・読み・例文・類語

ひい・る ひひる【沖】

〘自ラ四〙
① ひらひらと飛びあがる。空高く舞いあがる。また、風にひるがえる。かける。
書紀(720)欽明七年七月(寛文版訓)「鴻のごとくに驚り、龍(たつ)のごとくに翥(ヒヒ)りて」
② 高くそびえる。
海道記(1223頃)蒲原より木瀬川「都てこの峯は、天漢の中に冲(ヒイリ)て」

ひひ・る【沖】

〘自ラ四〙 ⇒ひいる(沖)

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デジタル大辞泉 「沖」の意味・読み・例文・類語

ちゅう【沖】[漢字項目]

[音]チュウ(漢) [訓]おき
学習漢字]4年
〈チュウ〉まっすぐに高く上がる。「沖天
〈おき〉「沖合沖魚
[補説]「冲」は異体字
[名のり]なか・ふかし

おき【沖/×澳】

海または湖などで、岸から遠く離れた所。「―に出る」
広々とした田畑野原の遠い所。
[類語]沖合

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日本歴史地名大系 「沖」の解説


おき

[現在地名]武石村大字沖

諏訪道(主要地方道上田―茅野ちの線)と武石道(現県道美ヶ原うつくしがはら―沖線)の分岐点にある集落。武石村の枝郷であったが、文政一一年(一八二八)に分村し沖村となった(「武石村分村規定書」池内正方氏蔵)

諏訪と小県を結ぶ古道と、松本から武石峠を越えてきた通りとが交差する所を字五日町いつかまち荒宿あらじゆく(新宿)とよび、鎌倉時代三斎市の開かれた場所と伝えられる(小県郡史・武石村郷土誌)。集落の東方を流れる依田よだ川に名勝飛魚とびうおがある。「長野県町村誌」に「両岸の大岩の間を水勢滝をなす。鮭鱒の類は上るを得れども小魚は水勢強く、徒に飛揚するのみ、故に飛魚と名づく」と記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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