氷霧(読み)ひょうむ

精選版 日本国語大辞典 「氷霧」の意味・読み・例文・類語

ひょう‐む【氷霧】

〘名〙 多数の細かい氷晶が大気中に浮かんでいる現象で、特に水平視程が一キロメートル以下の場合をいう。こおりぎり。《季・冬》
※春と修羅(1924)〈宮沢賢治〉コバルト山地「コバルト山地の氷霧(ヒョウム)なかで、あやしい朝の日が燃えて」

こおり‐ぎり こほり‥【氷霧】

〘名〙 微細な氷の結晶が水平視程一キロメートル以内の大気中に無数に浮かんでいること。光柱や暈(かさ)を生ずることがある。ひょうむ。

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デジタル大辞泉 「氷霧」の意味・読み・例文・類語

ひょう‐む【氷霧】

こおりぎり」に同じ。

こおり‐ぎり〔こほり‐〕【氷霧】

微細な氷の結晶が大気中に浮遊して、1キロ以上離れた物がぼやけて見える現象。ひょうむ。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「氷霧」の意味・わかりやすい解説

氷霧
こおりぎり
ice fog

ごく小さな多数の氷の結晶が大気中を浮遊している現象。水平視程が 1km未満の場合をさす。1km以上の視程がある場合は細氷という。氷霧に陽光がさすと輝いて見え,光柱や を生じることがある。

氷霧
ひょうむ

氷霧」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の氷霧の言及

【霧】より

…この逆を乾霧ということもある。(b)氷霧 小さな氷の結晶からなる霧。極地などの極寒地でしばしば発生する。…

【氷晶】より

…地上気象観測法では,氷晶が浮かんでいて水平視程が1km以上のときは細氷ice prismsといい,太陽に輝いてキラキラ見えることからダイヤモンド・ダストdiamond dustとも呼ばれる。強度の細氷に過冷却水滴が混在するような場合には水平視程が1km以下になり,このときは氷霧ice fogと呼ばれる。氷霧は主として極地方や大陸の内部で冬季気層が安定し,接地逆転層が発達して地上気温が極端に低くなるところでよくみられる。…

※「氷霧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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