死人(読み)しにん

精選版 日本国語大辞典 「死人」の意味・読み・例文・類語

し‐にん【死人】

〘名〙
① 死んだ人。死んでいる人。死者。しびと。
万葉(8C後)二・二二〇・題詞「讚岐狭岑嶋視石中死人柿本朝臣人麻呂作歌一首」 〔詩経小雅小弁
② 眠ってばかりいて、ろくに床のサービスをしない遊女異称
※雑俳・柳多留‐七七(1823)「死人を抱て香奠を弐朱とられ」

し‐びと【死人】

〘名〙
① 死んだ人。死者。しにん
太平記(14C後)三「堀の中に多く討れて臥たる死人(シビト)を二、三十人穴の中に取入て」
② 人をののしっていう語。
浄瑠璃・源頼家源実朝鎌倉三代記(1781)三「ヤア小癪な死人(しびと)めら」

しに‐びと【死人】

〘名〙 死んだ人。死者。しにん。しびと。
書紀(720)皇極元年五月(北野本訓)「死亡者(シニヒト)有るときは」

し‐ぶと【死人】

〘名〙 「しびと(死人)」の変化した語。
※かた言(1650)三「死人をしぶとといふはわろし、しびととはよし」

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デジタル大辞泉 「死人」の意味・読み・例文・類語

し‐にん【死人】

死んだ人。しびと。死者。
[類語]故人死者死人しびと・死亡者・物故者亡き人亡き者犠牲者死傷者土佐衛門

し‐びと【死人】

死んだ人。死者。しにん。
[類語]故人死者死人しにん・死亡者・物故者亡き人亡き者犠牲者死傷者土佐衛門

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普及版 字通 「死人」の読み・字形・画数・意味

【死人】しにん

死者。〔墨子、明鬼下〕子儀曰く、我が君王、我をすも辜(つみ)あらず。死人にして知る毋(な)くば亦た已(や)む。死人にして知るらば三年を出でずして、必ず吾が君をして之れを知らしめん。

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