橘南谿(読み)たちばななんけい

精選版 日本国語大辞典 「橘南谿」の意味・読み・例文・類語

たちばな‐なんけい【橘南谿】

江戸中期の医者文人本名宮川春暉(はるあきら)。通称東市。伊勢国三重県)の人。京都漢方医開業、「傷寒論分註」などを著す。また、各地を旅し、「西遊記」「東遊記」などの紀行文随筆「北窓瑣談」を書いた。宝暦三~文化二年(一七五三‐一八〇五

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デジタル大辞泉 「橘南谿」の意味・読み・例文・類語

たちばな‐なんけい【橘南谿】

[1753~1805]江戸中期の医者・文人。伊勢の人。本名、宮川春暉みやがわはるきあざな恵風別号、梅仙。京都で漢方医学を学び、文学にも造詣が深い。全国を遍歴して「西遊記」「東遊記」を著し、医学上の創見も多い。著「傷寒外伝」など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「橘南谿」の意味・わかりやすい解説

橘南谿
たちばななんけい

[生]宝暦3(1753).4.11. 伊勢
[没]文化3(1806).4.10. 京都
江戸時代後期の医者,国学者。本姓は宮川氏。名は春暉。別号は梅華仙史。医学を香川修庵賀川玄悦,畑柳安に学ぶ。天明3 (1783) 年,彼の主宰で行なった解剖の記録「平次郎臓図」 (吉村蘭洲筆) は解剖絵巻として初期のものに属し,江戸時代の解剖図の描き方の原型となった。医学書のほか,地誌も著わした。主著『傷寒論分註』 (91) ,『東遊記』 (95~97) ,『西遊記』 (95~98) ,『北窓瑣談』 (1825~29) 。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「橘南谿」の解説

橘南谿 たちばな-なんけい

1753-1805 江戸時代中期-後期の医師。
宝暦3年4月21日生まれ。京都で香川修庵や吉益東洞などの古医学をおさめて開業。天明3年小石元俊らと人体解剖をおこなう。医学修業のため諸国を歴遊し,「東西遊記」をあらわす。のち朝廷の医官となった。文化2年4月10日死去。53歳。伊勢(いせ)(三重県)出身。本姓は宮川。名は春暉(はるあきら)。字(あざな)は恵風。別号に梅仙。著作に「傷寒外伝」など。

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百科事典マイペディア 「橘南谿」の意味・わかりやすい解説

橘南谿【たちばななんけい】

江戸後期の医家。宮川氏,名は春暉,字は恵風。伊勢の人。老子を好み,和歌をたしなんだ。探検癖があり,あまねく全国に遊んで《東遊記》《西遊記》を著した。医家としては《傷寒論》の注解があり,随筆・考証では《北【そう】瑣談》《国語律呂考》がある。

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367日誕生日大事典 「橘南谿」の解説

橘南谿 (たちばななんけい)

生年月日:1753年4月21日
江戸時代中期;後期の儒医
1805年没

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