樹立(読み)じゅりつ

精選版 日本国語大辞典 「樹立」の意味・読み・例文・類語

じゅ‐りつ【樹立】

〘名〙
物事がしっかりと定まること。組織、計画などがまとまること。ひとりだちすること。
西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一〇「苟も能く自ら助る健旺の精神を発せば、必ず自ら樹立することを得べし」
② 物事を、ぐらつかないようにしっかりと定めること。確立
草枕(1906)〈夏目漱石〉六「其物になり済ました時に、我を樹立(ジュリツ)すべき余地は茫茫たる大地を極めても見出し得ぬ」 〔司馬遷‐報任安書〕
③ 助けてもりたてること。〔魏志‐明帝紀注〕

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デジタル大辞泉 「樹立」の意味・読み・例文・類語

じゅ‐りつ【樹立】

[名](スル)しっかりと立つこと。また、しっかりとうちたてること。「世界新記録を樹立する」「国交樹立
交配によって新品種を作出すること。
生体から単離した細胞遺伝子などに何らかの手を加えた細胞を安定的に培養し、医学生物学研究に利用できる状態にすること。
[類語]確立成就達成大成速成適う実現完成成立成り立つ成る出来しゅったい出来る出来上がる存立打ち立てる成功奏功上首尾結実開花実を結ぶ花開く物になる

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普及版 字通 「樹立」の読み・字形・画数・意味

【樹立】じゆりつ

守り立てる。漢・司馬遷〔任少(安)に報ずる書〕特(ひと)り以爲(おも)へらく、智窮まり罪極まり、自らるること能はず、卒(つひ)に死に就かんのみ。何ぞや。素(もと)より自ら樹立する、然らしむるなり。

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