曲げ物(読み)マゲモノ

デジタル大辞泉 「曲げ物」の意味・読み・例文・類語

まげ‐もの【曲げ物】

ひのき・杉などの薄い板を円筒形に曲げ、桜やかばの皮でとじ合わせ、これに底をつけて作った容器。わげもの。
質種しちだね質草しちぐさ
[類語]うつわ容器入れ物器物食器酒器ケースカプセル

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「曲げ物」の意味・わかりやすい解説

曲げ物
まげもの

ヒノキ(檜),スギ(杉)などから削りとった薄い板を円形楕円形に曲げて,箍(たが)を使わずに合わせ目をヤマザクラシラカバの皮で綴り,底を取り付けた容器の総称綰物(わげもの),曲げわっぱ,めんぱなどともいう。弁当箱柄杓せいろう飯櫃ふるいなどに用いられる。日本では古来,森林資源に恵まれ,良質な板材が入手できる地域で盛んにつくられた。秋田杉を材料とする秋田県大館市の大館曲げわっぱは国の伝統的工芸品に指定されている。このほか,長野県塩尻市の奈良井でつくられる木曾檜めんぱや福岡市博多の博多曲物などが有名。曲げ物の多くは木目が美しくて軽く,通気性に富み,食物の保存に適する。

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食器・調理器具がわかる辞典 「曲げ物」の解説

まげもの【曲げ物】

檜(ひのき)や杉などの薄い板を、円形・楕円(だえん)形に曲げて、接(つ)ぎ目を桜の皮などでとじ、底板をつけた容器。桶、杓、弁当箱などがある。◇「曲げわっぱ」「綰(わ)げ物」ともいう。

出典 講談社食器・調理器具がわかる辞典について 情報

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