時計工業(読み)とけいこうぎょう

百科事典マイペディア 「時計工業」の意味・わかりやすい解説

時計工業【とけいこうぎょう】

精密機械工業の一分野。工業先進国に盛んで,スイスは高級携帯時計(ウォッチ),ドイツは掛・置時計クロック)で著名。日本では,1950年代後半から加工技術の精度と生産性の向上によって,ウォッチは耐震装置,防水,カレンダー付きなど多機能化し,クロックも電気時計主流となり,1977年クロックは西独抜き,1980年ウォッチはスイスを抜き,いずれもクォーツ化によって生産量,質とも世界の首位になった。部品企業も含めて約750社あり,ウォッチは一貫大量生産を行う大規模4社に集中。1997年にはウォッチ5億1169万個,クロック2937万個を生産している。
→関連項目精密機械工業

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の時計工業の言及

【時計】より

…とくに香港でのディジタルウォッチの生産は目ざましく,たいへん安価な時計が大量に世界市場に流れ,日本やスイスの時計産業が大きな脅威にさらされるほどに成長した。時刻【小野 茂】
【時計工業】
 時計すなわち時間をはかり時刻を示す精密機器またはエレクトロニクス機器を製造する産業である。時計を用途別に分けるとウォッチ(腕時計,懐中時計など)とクロック(置時計,目ざまし時計,掛時計など)に,動力別に分けると機械時計と電気時計に,表示方法別に分けるとアナログ式とディジタル式となる。…

※「時計工業」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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