明(漢字)

普及版 字通 「明(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

(旧字)
8画

(異体字)
11画

[字音] メイ・ミョウ(ミャウ)
[字訓] あきらか・あかるい・きよい・あける

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
正字はに作り、(けい)+(月)。は窓の形。窓から月光が入りこむことをという。そこは神を迎えて祀るところであるから、神明という。〔説文〕七上に「照らすなり」とし、また古文を録し、その字は日に従うが、卜文・金文の字はすべてに従う。〔詩、小雅、楚茨〕「祀事孔(はなは)だらかなり」のように、神明のことに用いるのが本義。ゆえに〔易、辞伝下〕「ず」のようにいう。黄土層の地帯では地下に居室を作ることが多く、中央に方坑、その四方に横穴式の居室を作る。窓は方坑に面する一面のみで、そこから光をとる。光の入る所が神を迎えるところであった。この方坑の亞(亜)字形が明堂や墓坑の原型をなすものであったと考えられる。周初の聖職者を明公・明保といい、周公家がその職を世襲したと考えられる。すべて神明の徳に関することをという。

[訓義]
1. あきらか、あかるい、かがやく。
2. きよらか、きよい、いさぎよい。
3. あける、よあけ。
4. かみ、日月、天。

[古辞書の訓]
和名抄星 此のに云ふ、阿加保之(あかぼし) 〔名義抄 アキラカニ・アキラカナリ・アカス・アラハス・アス・アク・ヒカル・ミル・ミツ・ナル・タスク・アケヌ・アクルニ/今 ケフアス/未 アケボノ

[部首]
〔説文〕七上(こう)をこの部に属し、「なり」と訓する。その義の用例はなく、字もまた(亡)(ぼう)声であろう。〔玉〕に(盟)をこの部に属する。「侯、牲に(のぞ)むをと曰ふ」とあり、その字はと血とに従う。神明に対して、血牲を供えて誓う意である。

[声系]
〔説文〕にに作り、篆文とする。に神明の意がある。また艸部に(萌)を録するが、とは声義の関係がない。

[熟語]
明朝・明年明暗・明闇明夷・明衣・明医・明威明懿明畏・明允明尹・明・明瑩・明叡・明穎・明遠・明艶・明応・明科・明霞・明火・明快・明戒・明・明解・明誡・明覚・明確・明覈・明竿・明幹・明鑑・明眼・明記・明規・明暉・明器・明拠・明教・明鏡・明君・明訓・明刑・明経・明慧・明潔・明月・明憲・明賢・明顕・明験・明言・明厳・明悟・明公・明光・明効・明侯・明候・明才・明細・明察・明刺・明祀・明師・明視・明粢・明試・明・明示・明時・明識・明悉・明主・明珠・明秀・明習・明淑・明粛・明昭・明将・明章・明粧・明証・明照・明燭明神・明信・明真・明慎・明審・明箴明世・明正・明聖・明誓・明霽明星・明・明晰・明節・明宣・明・明鮮・明窓・明聡・明達・明旦・明断・明知明智・明著・明徴・明勅・明通・明哲・明・明・明灯・明・明堂・明道明徳・明白・明発・明罰・明媚・明眉・明敏・明文・明分・明辟・明弁・明法・明眸・明昧・明密・明命・明明明滅・明目・明約・明喩・明諭・明幽・明誉・明耀明良・明亮・明瞭・明了明倫・明麗・明朗
[下接語]
威明・英明・睿明・明・開明・解明・簡明・眼明・休明・究明・糾明・虚明・欽明・啓明・景明・月明・明・賢明・顕明・言明・厳明・公明・光明・高明・克明・穀明・至明・自明・失明・質明・釈明・朱明・松明・昭明・証明・照明・詳明・彰明・燭明・神明・晨明・水明・推明・声明・斉明・清明・盛明・聖明・精明・雪明・説明・宣明・鮮明・闡明・聡明・大明・旦明・著明・澄明・通明・貞明・天明・灯明・透明・薄明・発明・判明・微明・表明・不明・分明・文明・平明・明・弁明・未明・無明・滅明・夜明・有明・幽明・余明・陽明・黎明

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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