早晩(読み)そうばん

精選版 日本国語大辞典 「早晩」の意味・読み・例文・類語

そう‐ばん サウ‥【早晩】

[1] 〘名〙 早いこととおそいこと。また、朝と夕。
令義解(718)田「凡田祖。准国土収獲早晩。〈謂。収獲者。収斂也。獲苅也。早晩者。九月為早。十一月為晩也〉九月中旬起輸」
※百一新論(1874)〈西周〉下「毎年二百十日暴風と云ふは〈略〉其早晩などは年に寄って異なるとも、其源由は推して知れる事でござるが」 〔晉書‐劉毅〕
[2] 〘副〙 おそかれはやかれ。そのうちにいつかはきっと。
※江吏部集(1010‐11頃)下・三月三日夜於員外藤納言文亭守庚申同賦桃浦落船花「桃李不言今在此、霜台早晩遇芳栄
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉八「早晩(ソウバン)やって来るでありませうが」 〔李白‐贈徴君鴻詩〕

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デジタル大辞泉 「早晩」の意味・読み・例文・類語

そう‐ばん〔サウ‐〕【早晩】

[名]早いことと遅いこと。また、朝と夕。
「二百十日の暴風と云うは…其―などは年に寄って異なるとも」〈西周・百一新論〉
[副]おそかれはやかれ。いずれ。「あの力士早晩横綱になるだろう」
[類語]何時か軈て近日そのうちいずれ近近きんきん遅かれ早かれ追ってじきすぐ直ちに早速じきすぐにすぐさま直接もう間もなく程なく今に追い追い追っ付けきた日ならずして後日他日不日又の日近く遠からず上げずぼちぼち今にもそろそろ近近ちかぢか行く行く目前秒読みカウントダウン追っ掛け時間の問題ややあって今日明日すかさず間を置く時を移さずこの先日ならず

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普及版 字通 「早晩」の読み・字形・画数・意味

【早晩】そう(さう)ばん

朝暮先後。また、早かれおそかれ。いずれ。唐・李白〔長干行、二首、一〕詩 早三巴に下らん 預(あらかじ)め書を將(もっ)て家に報ぜん

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