精選版 日本国語大辞典 「於て」の意味・読み・例文・類語
おい‐て【於て】
※西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)「此は一年の中に拠(オイ)て、三三をもちてことに説くなり」
② 事物、人物などについて、それに関連することを示す。
(イ) …に関して。…について。
※石山寺本法華経玄賛平安中期点(950頃)三「後の二頌は余の衆において請ひしことを頌す」
※延慶本平家(1309‐10)六末「草木愁たる色あり、況や覇陵の松においてをや」
(ロ) (「は」を伴って) (他のものはとにかく)…に関しては。…にあっては。
※百座法談(1110)二月二八日「汝いまにおいては、仏法を修行し大乗経を書写せよ」
※保元(1220頃か)中「関白殿〈略〉、御身にをひては何の御怖畏か有るべきに」
③ (「は」を伴って) 仮定条件を示す。…の場合には。
※平家(13C前)一〇「還幸なからんにおいては、三種の神器いかでか玉躰をはなちたてまつるべきや」
おき‐て【於て】
〘連語〙 (「置きて」の意。漢文の「於」の訓読語として「…におきて」の形で用いる。「おき」のあとに「たてまつる」「ます」などを入れる場合もある) …にあって。…にとって。おいて。
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