損害(読み)そんがい

精選版 日本国語大辞典 「損害」の意味・読み・例文・類語

そん‐がい【損害】

〘名〙
① そこなうこと。傷つけること。また、そこなわれ、きずつくこと。損傷
将門記(940頃か)「郡中に稼稷(かしょく)人馬共に損害せられぬ」
利益を失うことや失わせること。また、失われた利益。事故災害などで、物がこわれたりなくなったりして受けた金銭上の損失。〔英和記簿法字類(1878)〕
暗夜行路(1921‐37)〈志賀直哉〉四「『昨日足を折った馬はどうしたね』『〈略〉殺して埋めちまはう』〈略〉『えらい損害(ソンガイ)だね』」 〔春秋左伝注‐昭公元年〕

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デジタル大辞泉 「損害」の意味・読み・例文・類語

そん‐がい【損害】

[名](スル)そこない、傷つけること。利益を失わせることや、失うこと。また、事故などで受けた不利益。損失。「取引で損害をこうむる」
吾人の安全幸福を―するは必然なり」〈植木枝盛・天賦人権辨〉
[類語]損失実害赤字被害不利益損亡そんもう欠損実損差損出血持ち出し採算割れ損する割を食う本が切れる穴をあける割が悪い間尺に合わない食い込む足が出るロス大穴丸損マイナス

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普及版 字通 「損害」の読み・字形・画数・意味

【損害】そんがい

損失。

字通「損」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の損害の言及

【因果関係】より

…他方,最高裁は,傷害致死罪,強盗致死罪のような結果的加重犯の場合に,被害者の宿痾は,行為者がそれを知らなくても,相当因果関係を否定する理由とはならない,としている。【町野 朔】
[民法]
 民法では,主として債務不履行不法行為による損害賠償の分野で用いられる概念であって,損害の発生の原因となる行為(契約違反または侵害行為)と損害との間の関連性をいう。これについては事実的因果関係(自然的因果関係)と相当因果関係とが区別される。…

※「損害」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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